心の壁が、外せない
人と話していて、笑っている。
表面はうまくいっている。
それなのに、心の真ん中だけは、
ガラスの向こうで誰かを見ているような感覚がある。
「もっと心を開けばいいのに」と言われるたび、
その通りだと思いながら、
どうやって開けるのかが、本当にわからない。
最初に、ひとつだけ言わせてください。
あなたの心の壁は、あなたを守るために、
あなた自身がちゃんと作ったものです。
それは弱さでも、欠陥でもなく、
過去のどこかで、本当に必要だった装備。
こういう夜に、寄り添ってくれる精霊がいます。
水の精霊コーラル。「珊瑚の守り」の精霊です。
コーラルは母性的で守護的な精霊。
珊瑚が小さな命を守るように、そっと覆って安全を作る
役目を持っています。
温かく安心する声で、「守っているよ」「大丈夫、安全だよ」と
語りかけてくれる存在です。
精霊タロットには「精霊の痕跡」という独自の概念があります。
過去に「本心を見せたら、誰かに踏まれた」経験をした人は、
水の座に「凍った涙」の痕跡を持ちます。
この痕跡を持ったまま大人になると、
人と深く関わろうとした瞬間に、
胸の奥でアラームが鳴って、自動的に距離を取ってしまう。
これは、性格ではなく、防衛のオートメーションです。
コーラルが伝えるのは、こういうことです。
「壁を壊しに来たんじゃない。
壊さなくていい。
ただ、もう少し風を通してもいい、と教えに来ただけ」
コーラルの問いかけは、
心理学の「防衛機制」の研究ともきれいに重なります。
人の心は、強いダメージを繰り返し受けたとき、
外との境界を厚くすることで、自分を守るようにできています。
研究では、子どもの頃の感情的な孤立や否定経験が、
大人になってからの情緒的距離保持の傾向と
強く関連することが報告されています。
つまり、いまの壁は、
あなたが冷たいから作られたのではなく、
あなたが、自分を大切にしようとしてきた歴史の結果です。
そこには、責められるべきものは、何ひとつありません。
ここから、優しくない話をします。
心の壁を持っているあなたは、
自分のことを「冷たい人間だ」と感じているかもしれない。
でも、本当のあなたは、たぶん逆です。
壁を作る人ほど、内側に大きな感受性を持っている。
だからこそ、無防備な状態で人と関わると、
ふつうの人より深く傷つくのを、知っている。
これを、自分のために認めてあげてほしい。
あなたは、感受性が低い人ではなく、
感受性を守ろうとしている人です。
もうひとつ大事な視点を渡します。
壁を「全部取っ払う」必要はありません。
それは現実的ではないし、
人によって壁の高さを変えるのが、健康な関係性だと
最新の心理学研究では繰り返し示されています。
親、友達、同僚、彼、家族、SNSの相手、
全員に同じ高さの壁を持つ必要はない。
信頼できる人にだけ、壁の上から手を出せばいい。
他の人には、壁ごと立っていていい。
今夜やってほしいことは、壁を壊すことではありません。
「この人になら、自分の弱さを見せても大丈夫」と、
過去に思えた瞬間を、ひとつだけ思い出してみてください。
それは、子どもの頃の親かもしれない。
昔の友達かもしれない。一緒に泣いたペットかもしれない。
その瞬間の安全感が、いまもあなたの中に残っています。
壁の中に、ちゃんとあります。
そして、明日もし誰かといるとき、
小さな本音をひとつだけ、ぽつんと出してみてください。
「実は、最近よく眠れなくて」
「実は、その話題、ちょっと苦手なんだ」
それくらいのレベルで、十分。
世界はそれで壊れません。
壊れたら、その人が、適切な相手じゃなかっただけです。
最後に、コーラルの言葉を借りて。
「珊瑚の中には、本来、生きた魚たちの居場所がある。
壁を壊さなくていい。
ただ、壁の中に、自分の感情をちゃんと招き入れて」
それが、心を開くことの、本当の意味です。
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