なりたい自分から、毎日遠ざかる気がする
なりたかった自分には、たぶん、なれていない。
20歳の頃に思い描いた30歳とは、ずいぶん違う場所に立っている。
仕事も、恋愛も、生活も、
バツがついているわけじゃない。
でも、想像していた華やかさからは、明らかに遠い。
SNSで「夢を叶えました」みたいな投稿を見るたびに、
心の中で、ちょっとずつ自分が小さくなる。
そして、夜になるとつぶやく。
「あれ、私の人生、どこで道間違えたんだろう」
こういう夜に、思い出してほしい精霊がいます。
火の精霊アウロラ。「夜明けの光」の精霊です。
アウロラは神秘的で祝福に満ちた精霊。
めったに姿を見せませんが、現れたときは特別な意味があります。
「夜は明ける」「あなたの新しい朝が来た」
——荘厳で、静かで、それでいて圧倒的な美しさを持つ精霊です。
精霊タロットには「元素の季節」という独自の概念があります。
人生にも自然と同じ四季があり、
20代で焦って咲かせた花と、
30代でゆっくり育てる花は、種類が違う。
20代の自分が想像した「なりたい自分」は、
20代の感性で描いた絵だった。
30代の今のあなたは、
もっと深い色で、別の絵を描き始めているかもしれない。
ただ、絵が違うことを「失敗した」と勘違いしているだけ。
アウロラが伝えるのは、こういうことです。
「夜が長いほど、夜明けの光は深い色をする。
急いで朝を演出しないで。
今は夜のままで、ゆっくり呼吸して」
アウロラの問いかけは、
心理学者ヒギンズの「自己不一致理論」の研究ともきれいに重なります。
人は誰でも、現在の自分と理想の自分の間にギャップを持っていて、
そのギャップを埋めると、すぐ次のギャップが生まれる
ことが指摘されています。
つまり、ギャップは消えない。
ギャップを埋めることが幸福を作るのではなく、
ギャップとの付き合い方が、幸福を作る。
ここを誤解したまま「なりたい自分」を追い続けると、
追えば追うほど、
自分が常に「足りない側」にいる構造から、抜け出せなくなります。
そしてもうひとつ。
心理学者デシとライアンの「自己決定理論」では、
人が深く満たされるのは、
**外的な達成(地位、収入、見栄え)**ではなく、
自律性・有能感・関係性の3つだと
40年以上の研究で繰り返し示されています。
派手な達成より、
自分で選んだと感じられること、
できることがあると感じられること、
誰かと繋がっていると感じられること。
この3つが、人生の満足度を作ります。
正直に書きます。
理想と現実の距離に苦しんでいる人の多くが、
「理想の中身」を、本当に自分のものとして点検していないことが多い。
20歳の頃に憧れた職業、結婚観、生き方。
それらの多くは、
当時の家族、友達、メディア、社会の空気が混ざってできた、
半分は他人の理想だったりします。
夜中にちょっとだけ、自分に問うてください。
「いま私が追っている『なりたい自分』は、
本当に私の魂が望んでいるものですか?」
答えるとき、世間体や親の声を、いったん消してみる。
「これがなくても、私は満足できる」と素直に思えるものは、
たぶん、もう、本当の理想ではない。
理想の輪郭を、ここで一回作り直してみてください。
肩書きでも、年収でも、結婚でもなく、
「自分の毎日に、どれくらい3つ(自律性・有能感・関係性)が含まれているか」
で測る。
そっちのほうが、遠ざからない理想です。
明日からひとつだけ、
「以前の自分が望んでいた自分」を、ひとつ手放す練習を、
してみてください。
理想を全部捨てる必要はありません。
もう自分の魂が望んでいない部分だけを、
そっとカゴから取り出して、燃やす。
火が小さくなった分、
本当に欲しかった星が、空に見えてきます。
最後に、アウロラの言葉を借りて。
「最も暗い時間は、夜明けの直前。
あなたが歩いてきた道の先に、美しい朝日が待っている」
アウロラは、急がない人にだけ夜明けを見せます。
「いまは夜だ」を認めた人にだけ、本物の朝が来る。
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